大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和39(あ)911 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意について。

所論は、事実誤認及び単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。

弁護人関原勇、同根本孔衛の上告趣意第一点について。

所論は、違憲をいうが、実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条

の上告理由に当らない。

同第二点について。

所論ほ、事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第三点について。

所論は、出入国管理令六〇条二項、七一条は旅券法一三条一項五号の規定と相ま

つて憲法二二条、二一条に違反すると主張する。

しかし、出入国管理令六〇条二項、七一条及び旅券法一三条一項五号がいずれも

憲法二二条に違反しないことは、当裁判所の判例(前者につき昭和三四年(あ)第

一六七八号同三七年一一月二八日大法廷判決、集一六巻一一号一六三三頁、後者に

つき昭和二九年(オ)第八九八号同三三年九月一〇日大法廷判決、民集一二巻一三

号一九六九頁)に徴し明らかであるから、憲法二二条違反の論旨は理由がない。

なお、所論のうち憲法二一条違反の論旨は、原審において主張、判断を経ていな

い事項に関する違憲の主張であつて、上告適法の理由に当らない。

同第四点について。

所論は、違憲をいうが、実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条

の上告理由に当らない。(本件出入国管理令違反にかかる公訴事実が訴因の特定に

- 1 -

欠けるところはないとした原判決の判断は相当である。)

同第五点について。

所論は、単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和四〇年一月二二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!